高齢の夫婦が決めておくこと|病気・介護・成年後見・離婚
今回は、高齢の夫婦が、病気や介護について先に決めておくことを説明していきます。
結論から言うと、パートナーが病気になったときの介護の範囲や成年後見人(せいねんこうけんにん)のことは、元気なうちに話し合って文書にしておくことをおすすめします。成年後見人とは、本人に代わって、財産の管理や契約を行う人のことです。
「相手が高齢になってきた」「もし認知症になったら、自分が介護するのだろうか」という不安を抱えている方に向けて書いています。
もくじ
介護の義務はあるのか
法律上、夫婦には、お互いに助け合う義務があるとされています。ただし、それは「自分で介護しなければならない」という意味とは限りません。
経済的に支える、施設に入ってもらう、ヘルパーを頼むといった方法で、支えることもできます。具体的な義務の範囲は、状況によって変わるため、弁護士などの専門家に確認してください。
「自分で介護しなければならない」と思い込む必要はありません。
病気や認知症のせいにしていいのか
認知症などの病気のために、言動が変わることはあります。ただ、病気になる前から続いていたつらい言動が、病気を理由にすべてなかったことになるわけではありません。
あなたが受けてきた傷は、病気のせいで消えるものではありません。その気持ちは、大切にしてよいものです。
元気なうちに決めておくこと
次の項目を、ふたりで話し合って決めておくと、いざというときに慌てません。
- 介護の範囲:自宅で介護するのか、施設を優先するのか、ヘルパーを頼むのか
- 成年後見人:誰にお願いするのか。弁護士や司法書士などの第三者を選ぶ方法もあります
- 延命治療:どうしたいのかという、本人の意思
- 離婚するかどうか:病気になる前に、離婚を考えることも、ひとつの選択肢です
本人の意思が確認できなくなると、家族が判断することになります。その判断をひとりだけに押しつけないためにも、本人が元気なうちに意思を確認して文書にしておくことが大切です。
「情」と「義務」を分ける
「病気になった相手を、見捨てられない」と感じる方もおられます。
「情があるから、介護する」のは、あなたの自由です。でも「義務だから、しなければならない」と、自分を追い込む必要はありません。あなたにも、自分の人生を生きる権利があります。
早めに動くことが大切
「まだ元気だから」と先延ばしにすると、いざというときに動けなくなります。認知症が進んでからでは、本人の意思確認が難しくなります。
だからこそ、元気なうちに話し合って、合意書などの文書にしておくことが大切です。
あわせて読みたい
まとめ
- 夫婦に助け合う義務はありますが、自分で介護しなければならないとは限りません。
- 病気になる前に、介護の範囲や成年後見人などを決めておきます。
- 「情」と「義務」は、分けて考えます。
- 元気なうちに、文書にしておくことが大切です。
何を決めればいいのか分からない方へ
Re:lation(リレーション)は、話し合いに第三者が入り、ふたりそれぞれの話を聴いたうえで、合意づくりまでを支える意思決定サポートです。
初回相談(50分)は無料です。今の状況を、そのままお話しください。
※本サービスは、法律相談・医療行為・診断を行うものではありません。
法的書類の作成代行は行いません。
この記事を書いた人
太田 瑠美・太田 基次(モラハラ解決相談所 Re:gene(リジェネ)所長・副所長)
Re:lation は、Re:gene が運営しています。2015年から、夫婦関係のご相談を2,500件以上お受けしてきました。元被害者と元加害者の夫婦として、ふたりの「どうするか」を支えています。